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視機能と中心視、バドミントンでの距離感とは?

2009-03-06 | カテゴリ:バドミントン全般
 今日は、「よく見ること」について書きます。
 以前のエントリでの、「空振りを多発する選手?」「動体視力視力トレーニングと集中による脳の高速処理」以来考えていたことです。
 トッププレーヤーはシャトルそのものを見るというより、広い周辺視野でシャトルや運動の気配を感じ、経験蓄積による瞬間の予測&情報判断でシャトルを処理している、ということですが、ここでは、初心者や子ども向けに、「よく見ること」について書きます。

まずは簡単な基礎知識から。

 目は光を、二つの性質「明暗」「色彩」に分けてキャッチするそうです。

「明暗」でキャッチ→桿体細胞、ものや運動の気配を感じる
「色彩」でキャッチ→錐体細胞、ものや運動の形、色を感じる。

 どちらの細胞も網膜にあるが、錐体細胞は眼底の中央部にだけ分布する。

 よって、ものの形や運動を目でキャッチするには、目の中心部で対象を捉えなければならない。これを「中心視」といいます。

 中心視を成立させる動眼筋というのがあり、つまりは、中心視は、筋の運動によるものだから、脳からの指令が必要で、学習して初めて可能になる類のものだそうです。

ものの形や運動の形を目でキャッチ:中心視
両目で中心視すること:両眼視
両眼視で対象までの距離がわかる:立体視

というそうです。
 脳の機能を計るのに、両手を広げ、両人差し指をそれぞれ視界からアウトするかしないかの所からスタートさせて目の前でくっつける、という検査(?)がありますね。これは、片目だと外れることがけっこうあるので、両眼視、立体視の距離感を理解するには分かりやすいかもです。


さて。ここからが、本題。

 要するに、中心視で両眼視、なので、立体視。
 そんなわけでつまりは、人は物の距離感を掴むことができるのです。

 人間は、黒目と黒目との間の距離の100倍くらいの距離の遠近感を掴むことができるといわれています。

 人の黒目と黒目との間の距離は、大体、5~7センチくらいですから、

 
 6メートルくらいまでを距離感として掴むことができる(中心視できる)、ということになります。
 6メートル程度以上は、すべて「遠く」として認識するそうです。中心視に対し、周辺視とも言われますね。

 バドミントンコートの広さ(画像)、が不思議とこれに符合します。コート幅は横に6.1メートル、縦に13.4メートル、ネットまでが6.7メートル……ちょうど距離を距離として立体で捉えられる範囲かそうでないかといったところです。コートの広さの、この絶妙な按配が、バドミントンという競技を面白くしているのではないかと思います。

 ハッと一瞬の隙を突かれたり、予想外のフェイントに揺さぶられたり……視覚の一瞬の不在な楽しさが、バドミントンの魅力といって過言ではないでしょう。だからこそ、昨日負けた相手に今日勝つ、あるいはその逆、勝敗の逆転が頻繁にあるのもバドミントンならではで、他のスポーツ競技における実力差というものは、なかなかこのようには勝敗の逆転が表出しないと思います。

 さて。
 黒目と黒目との間が本当に5~7センチくらいなのか、気になったので、家族の雁首並べて図ってみました。
 シー(小一):48ミリ
 ウー(小三):52ミリ
 私:57ミリ
 夫:61ミリ

 こんな結果。
 やっぱりいちばん小っこいシーが一番狭い。同じ小学生でも、2学年違うと、けっこう違うんだなと知りました。
 ウーとシーとで4ミリの差があるということは、理論的には、40センチの距離の差が出る。40センチも前後左右の距離感が広がるんなら理論的には相当違う感覚であろうと思います。理論的にはね。
 とゆーことは、骨格的に両目の離れた顔なタイプ人はもともとコートの中では若干有利?距離感を掴むのが優れている?目が離れていると周辺視野も広そうな印象がありますが、中国や韓国の選手とか?というとこれは失礼な言い方になるんでしょうか、小文字にしときます……


 初心者や子どもは、飛んでくるシャトルを中心視できない(=中心視を成立させる動眼筋を動かすには脳からの指令が必要で、学習して初めて可能になる能力だからだとか)、まして、両眼視はさらに難しく、シャトルまでの距離をなかなか掴めないそうです。

 シャトルの運動を捉えるというのは、

 1.シャトルの「位置」を掴む、
 2.シャトルの位置の変化から「距離」を掴む、
 3.位置変化の間の「時間変化」を掴む、
 4.距離と時間の関係から、「速度」を知る、
 5.速度と時間の関係から、「加速度」を知る、

という作業になるそうです。
 「スポーツビジョン」でいえば、まさに、「7.瞬間視:目に飛び込んで来た情報を一瞬で知覚する能力」そのものでしょう。瞬間視は、トップ選手においては特に優れている能力とのことです。

 目はこういう複雑な処理を自然とやってくれているわけですね!

 だから、飛んでくるシャトルというものに慣れていない初心者には、シャトルをラケットに当てるのはなかなか難しい作業になるのかも知れません。
 でも、目や脳は、そのうち自然に学習して判断してくれるので、「数打ちゃそのうち当たるようになる」というのは、まんざらいい加減な言い方でもなさそうです。

 初心者や子どもにバドを教える側の人は、上記の5点を噛み砕いて、「シャトルをよく見ること」について体感的なアドバイスを適宜してあげたら良いのではないかと思います。



 余談ですが。
 子どもに「よく見なさい」と言っても、実は奴らはよく見るという意味がよく分からないので、「シャトルを見るときに目力(めぢから)を入れな?」と言ってやると、忠実にシャトルを目力を込めて見ますよ。
CM(2) | TB(0) | テーマ:バドミントン | ジャンル:スポーツ

コメント

すばらしい
すばらしい内容ですね。

5点を噛み砕いて、めぢから入れるように
指導してみます。
2009/03/06 Fri 12:43 URL boya2852[ Edit ]
boya2852さん、おはようございます。ritokooです。

 ありがとうございます、子どもの目の能力は、遠近感をつかめる範囲は狭いが、もっと別の部分ですっげー凄いと聞いてますので、また今度書きたいと思います。
2009/03/07 Sat 06:02 URL ritokoo[ Edit ]













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